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コーキング(シーリング)の劣化が招くトラブルと補修タイミング

社長

外壁塗装を検討するとき、塗料の種類や色選びに目が向きがちです。もちろん、塗料選びは住まいの美観や耐久性を左右する大切なポイントです。ただ、外壁を長く守るために忘れてはいけないのが、「コーキング(シーリング)」のメンテナンスです。

コーキングとは、外壁のつなぎ目やサッシまわりのすき間を埋めるゴム状の材料のことです。雨水の浸入を防ぎ、住宅を守る重要な役割を担っています。

しかし、コーキングは紫外線や雨風の影響を受けることで、年月とともに少しずつ劣化していきます。ひび割れやすき間が発生すると、そこから雨水が入り込み、外壁や住宅内部の劣化につながる可能性があります。

外壁塗装を行う際は、塗料だけでなくコーキングの状態もしっかり確認し、必要に応じて補修することが大切です。

この記事では、コーキングの役割や劣化のサイン、補修が必要なタイミング、「打ち替え」と「増し打ち」の違いについて、初めての方にも分かりやすく解説します。

コーキング(シーリング)とは何か

コーキングとは、外壁材のつなぎ目(目地)やサッシまわりのすき間に充填される、弾力性のあるペースト状の材料です。「シーリング」と呼ばれることもありますが、外壁塗装の現場ではほぼ同じ意味で使われています。

サイディングボードやALCパネルなどの外壁材は、気温の変化によってわずかに膨張・収縮します。そのため、外壁材同士をすき間なく固定すると、外壁材の動きによって負担がかかり、ひび割れなどの原因になる可能性があります。

そこで重要な役割を果たすのがコーキングです。外壁材のつなぎ目に柔軟性のあるコーキングを充填することで、外壁材の動きを吸収し、雨水の浸入を防ぎます。また、建物に加わる揺れによる負担を和らげる役割もあります。

普段は目にする機会の少ない部分ですが、コーキングは外壁を長く守るために欠かせない大切な役割を担っています。

コーキングが使われている主な場所

コーキングは、外壁材のつなぎ目や建物のさまざまな接合部分に使用されています。普段は目にする機会が少ない部分ですが、住宅のすき間を埋め、雨水の浸入を防ぐために欠かせない材料です。

主な使用箇所は以下の通りです。

・外壁サイディングボードの目地(縦・横)
・サッシ、窓まわり
・玄関ドアまわり
・ベランダの取り合い部分
・換気扇や配管などの貫通部分
・屋根の棟板金との取り合い部分

このように、コーキングは外壁だけでなく、建物のさまざまなすき間や接合部分に使われています。それぞれの箇所で雨水の浸入を防ぎ、住宅を長く守るための重要な役割を果たしています。

コーキングの3つの重要な役割

コーキングは、外壁のすき間を埋めるだけのものではありません。住宅を雨水や外部からの影響から守るために、さまざまな役割を担っています。

ここでは、コーキングが住宅を守るうえで重要な3つの役割について詳しく解説します。

役割1:防水(最重要)

コーキングの大きな役割のひとつが、外壁材のすき間から雨水が入り込むのを防ぐことです。外壁材のつなぎ目やサッシまわりなどに充填されたコーキングが、建物内部への水の浸入を防ぎ、住宅を守っています。

ただし、コーキングは紫外線や雨風の影響を受けることで、年月とともに少しずつ劣化します。ひび割れやすき間が発生すると、防水性が低下し、雨水が入り込む原因になる可能性があります。そのため、定期的に状態を確認し、必要に応じて補修を行うことが大切です。

役割2:緩衝材(建物の動きを吸収)

外壁を長く良い状態に保つためには、外壁材の動きに対応できる柔軟性も重要です。

建物は、気温の変化による外壁材の膨張・収縮や、地震・風などの影響によって、少しずつ動いています。コーキングは、こうした動きに合わせて伸び縮みすることで、外壁材にかかる負担をやわらげる役割を果たしています。

しかし、コーキングは年月の経過とともに硬くなり、柔軟性が低下します。ひび割れや剥がれなどの劣化が進むと、本来の役割を十分に果たせなくなる可能性があるため、定期的な点検や補修が大切です。

役割3:美観の維持

コーキングは、外壁材のつなぎ目やすき間を埋めることで、住宅の外観を整える役割もあります。外壁の目地部分に充填されたコーキングが整っていることで、外壁全体に一体感が生まれ、すっきりとした印象につながります。

しかし、コーキングは年月の経過とともに劣化し、ひび割れや剥がれ、汚れなどが目立つようになることがあります。外観を美しく保つためにも、定期的な点検や必要に応じた補修が大切です。

コーキング材の種類と特徴

コーキング材にはさまざまな種類があり、それぞれ耐久性や柔軟性、紫外線への強さ、塗装との相性などに違いがあります。

外壁の目地やサッシまわりなど、コーキングが使用される場所や建物の状態によって、適した材料は異なります。そのため、外壁塗装を行う際は、見た目や価格だけでなく、施工箇所や今後のメンテナンス性も考慮してコーキング材を選ぶことが大切です。

ここでは、外壁塗装で使用される代表的なコーキング材の特徴について、それぞれ詳しく解説します。

ウレタン系

ウレタン系は、弾力性や密着性に優れたコーキング材です。価格も比較的手頃で、外壁のひび割れ補修や目地の補修など、さまざまな用途で使用されています。

柔軟性が高く、下地への密着性にも優れているため、動きのある部分にも対応しやすい特徴があります。

ただし、紫外線の影響を受けやすく、屋外で使用する場合は劣化を防ぐために上から塗装を施して保護することが一般的です。そのため、外壁塗装を行う際は、施工箇所や仕上げ方法に合わせて適切なコーキング材を選ぶことが大切です。

変成シリコン系

変成シリコン系は、住宅の外壁で広く使用されている代表的なコーキング材です。耐候性や柔軟性、塗装との相性のバランスに優れており、サイディングの目地やサッシまわりなど幅広い箇所に使用されています。

紫外線や雨風への耐久性にも優れ、屋外で使用しやすいことから、新築住宅や外壁塗装の補修工事など多くの現場で採用されています。耐久性と施工性のバランスに優れた、現在主流となっているコーキング材の一つです。

ポリサルファイド系

ポリサルファイド系は、耐候性や耐久性に優れたコーキング材です。表面に汚れが付きにくいという特徴があり、美観を維持しやすい材料として使用されています。

耐久性や意匠性を重視する建物などで採用されますが、変成シリコン系と比べると伸縮への追従性はやや低い傾向があります。

そのため、外壁材の動きが大きい箇所には適さない場合もあり、施工箇所や建物の状態に合わせて適切なコーキング材を選ぶことが大切です。

オートンイクシード(高耐久シーリング材)

近年は、従来のコーキング材よりも耐久性を高めた高耐久タイプの製品も普及しています。その代表的な製品の一つが、オート化学工業株式会社の「オートンイクシード」です。

オートンイクシードは、特殊高耐久ポリマー「LSポリマー」を採用したシーリング材です。経年による可塑剤の流出を抑え、長期間にわたって柔軟性を維持しやすい設計となっています。

また、SWOM(による促進耐候性試験では、6,000時間を超える試験結果が報告され、30年相当の耐候性が確認されています。

フッ素塗料や無機塗料など高耐久塗料を使用する場合は、塗膜だけでなくコーキング材の耐久性も考慮することが大切です。塗料とコーキング材の耐久性を合わせることで、将来的なメンテナンスの負担軽減にもつながります。

コーキングが劣化する3つの原因

コーキングは、外壁のすき間を埋めて住宅を守る大切な部分です。しかし、屋外にあるためさまざまな影響を受け、年月とともに少しずつ劣化していきます。

コーキングが劣化する主な原因は、以下の3つです。

原因1:紫外線

コーキングの劣化に最も大きく影響するのが、紫外線です。

コーキングは、長期間紫外線を浴び続けることで少しずつ弾力が失われ、硬くなっていきます。柔軟性が低下すると、外壁材の動きに対応しにくくなり、ひび割れや剥がれなどの劣化症状につながることがあります。

特に、日当たりの良い南面や西面は紫外線の影響を受けやすく、ほかの場所より劣化が進みやすい部分です。

原因2:気温変化による伸縮

外壁材は、気温の変化によって膨張・収縮を繰り返しています。

コーキングは、こうした外壁材の動きに合わせて伸び縮みすることで、外壁材にかかる負担をやわらげています。しかし、長期間にわたって伸縮を繰り返すことで少しずつ劣化が進み、コーキングの柔軟性も徐々に低下していきます。

柔軟性が失われると、外壁材の動きに対応しにくくなり、ひび割れや肉やせなどの劣化につながります。

原因3:雨風による物理的劣化

コーキングは、雨水や風などの影響を日常的に受けています。

長期間雨風にさらされることで、コーキングの表面が少しずつ劣化し、ひび割れや剥がれなどの症状につながります。また、雨水が直接当たり続ける場所では、劣化した部分から水が入り込みやすくなることがあります。

さらに、強い風によって砂やほこりなどが当たることで、コーキング表面に負担がかかり、劣化を進める要因になることがあります。

コーキング劣化の5段階の症状

コーキングは、外壁のすき間を埋めて住宅を守る大切な部分ですが、屋外にあるため紫外線や雨風の影響を受け、年月とともに少しずつ劣化していきます。

劣化はある日突然起こるものではなく、少しずつ進行します。それぞれの症状を知っておくことで、補修が必要なタイミングを判断しやすくなります。

ここからは、コーキング劣化の代表的な5つの症状について解説します。

第1段階:表面の変化・硬化

新しいコーキングはゴムのような弾力がありますが、年月の経過とともに紫外線や雨風の影響を受け続けることで、徐々に柔軟性が失われ、硬くなっていきます。

初期の劣化サインとして、表面の色あせやツヤの低下、触れると白い粉が付着する「チョーキング」が見られることがあります。

さらに硬化が進むと、指で押しても弾力を感じにくくなり、外壁材の動きを吸収するクッションとしての役割を十分に果たしにくくなります。

第2段階:表面のひび割れ

硬化が進むと、コーキングの表面に細かなひび割れが現れます。

これは、紫外線や雨風の影響によって柔軟性が低下し、外壁材の動きに追従しにくくなることで起こる症状です。ひび割れはコーキングの中央部分に沿って発生することが多く、劣化が進んでいるサインといえます。

小さなひび割れでも放置すると徐々に広がり、防水性の低下につながるため、早めに状態を確認することが大切です。

第3段階:肉やせ(痩せ)

肉やせとは、コーキングの厚みやボリュームが徐々に減少し、表面がへこんで見える状態です。

主に経年劣化によってコーキング材の体積が少しずつ減少することで起こり、目地部分が弓なりにくぼんで見えることがあります。

肉やせが進むと、外壁材との間にすき間が生じやすくなり、防水性が低下する原因になります。ひび割れなどの症状とあわせて見られる場合は、補修を検討するタイミングといえるでしょう。

第4段階:破断(断裂)

破断とは、コーキングが大きく裂けたり、切れたりしてしまう状態です。コーキングの中央部分に縦方向の亀裂が入ることが多く、劣化がかなり進んでいるサインといえます。

経年劣化によって柔軟性を失ったコーキングは、地震や強風による建物の揺れ、外壁材の伸び縮みに対応できなくなります。その結果、小さなひび割れが徐々に広がり、破断へと進行します。

破断した部分からは雨水が入り込みやすくなり、外壁材の劣化や雨漏りにつながるおそれがあります。そのため、この状態が見られる場合は、早めに補修を行うことが大切です。

第5段階:剥離・欠落

剥離・欠落とは、コーキングが外壁材から剥がれたり、一部が欠け落ちたりして、目地にすき間ができてしまった状態です。

主に経年劣化によってコーキングと外壁材の接着力が低下することで発生します。また、施工状況によっては、比較的早い段階で剥離が見られることもあります。

この状態になると、コーキング本来の防水性や緩衝性を十分に発揮できなくなり、雨水が建物内部へ浸入しやすくなります。外壁材の劣化や雨漏りにつながるおそれもあるため、できるだけ早めに補修を行うことが大切です。

コーキング劣化を放置すると招く5つの深刻トラブル

コーキングの劣化をそのまま放置すると、防水性が低下し、住宅にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

ここからは、コーキングの劣化によって起こり得る代表的な5つのトラブルについて詳しく解説します。

トラブル1:雨漏り

コーキングの劣化によって起こるトラブルの中でも、特に多いのが雨漏りです。

コーキングにひび割れやすき間ができると、そこから雨水が浸入し、建物内部へ水が入り込む原因になります。

特に、外壁の目地やサッシまわりからの雨水の浸入は外から気付きにくく、気付いたときには建物内部で被害が進行しているケースもあります。

雨漏りが発生すると、内装だけでなく建物内部にも影響が及ぶ可能性があるため、コーキングの劣化を見つけたら早めに補修することが大切です。

トラブル2:外壁材の劣化加速

コーキングが劣化してひび割れやすき間ができると、そこから雨水が入り込み、外壁材の劣化につながる可能性があります。

外壁材は、塗装やコーキングによって雨水の影響を受けにくい状態に保たれています。しかし、コーキングの防水性が低下すると、外壁材の内部や裏側へ水分が入り込み、反りや浮き、ひび割れなどの症状が発生しやすくなります。

特に、窯業系サイディングは、表面の塗膜で保護されていない裏面や小口部分から水分を吸収すると、反りや変形につながりやすいため注意が必要です。

劣化が進行すると、コーキングの補修だけでは対応できず、外壁材の張り替えなど大がかりな補修工事が必要になる場合もあるので注意が必要です。

トラブル3:構造材の腐食

コーキングの劣化によってできたすき間から雨水が入り込むと、外壁内部まで影響が及ぶ可能性があります。

雨水が柱や土台などの構造材にまで達すると、木材が水分を含んだ状態が続き、腐食につながるおそれがあります。構造材の劣化は、住宅全体の耐久性にも影響を与えるため注意が必要です。

また、構造材の腐食は壁の内部で進行するため、外から確認しにくく、気付かないうちに被害が広がっている場合もあります。

トラブル4:シロアリ被害

コーキングの劣化によって雨水が建物内部へ入り込むと、木材が湿った状態になり、シロアリ被害につながる可能性があります。

シロアリは湿った木材に発生しやすいため、雨水の浸入によって建物内部の環境が悪化すると、被害を受けるリスクが高まります。

また、壁の内部で進行するシロアリ被害は外から確認しにくく、発見が遅れる場合があります。コーキングの防水機能を維持することは、雨水の浸入を防ぎ、住宅を守ることにもつながります。

トラブル5:断熱性能の低下

コーキングの劣化によって雨水や湿気が壁の内部へ入り込むと、外壁材や断熱材に影響を及ぼす可能性があります。

水分を含んだ外壁材は、反りや割れ、塗膜の膨れなどの劣化症状が発生しやすくなります。また、壁内部に湿気がたまることで断熱材の性能が低下し、室内の温度を保ちにくくなったり、結露やカビの発生につながったりすることがあります。

コーキングの劣化は外壁だけでなく、住宅内部の環境にも影響を及ぼす可能性があるため、放置せず早めに状態を確認することが大切です。

コーキング補修のベストタイミング

一般的な耐用年数

コーキングの耐用年数は、使用されている材料の種類によって異なります。また、紫外線や雨風の当たり方など、建物の環境によっても劣化の進み方は変わります。

ここでは、代表的なコーキング材の特徴と耐用年数の目安について紹介します。

コーキング材の種類 耐用年数の目安 特徴
アクリル系 5年程度 施工しやすく安価だが、耐久性や柔軟性が低く、屋外使用には不向き。
ウレタン系 5〜10年 密着性や弾力性に優れるが、紫外線に弱く、塗装による保護が必要。
変成シリコン系 10〜15年 耐候性や柔軟性、塗装性のバランスに優れ、幅広く使用される。
ポリサルファイド系 10〜15年 耐久性や耐候性に優れ、汚れが付きにくいが、伸縮性はやや低い。
高耐久タイプ
(オートンイクシードなど)
20〜30年 柔軟性や耐候性に優れ、長期間性能を維持しやすい高耐久シーリング材。

住宅の外壁目地では、耐候性や塗装性のバランスに優れた変成シリコン系のコーキングが多く使用されています。また、近年では従来のコーキング材よりも耐久性を高めた高耐久タイプの製品も選ばれるようになっています。

ただし、コーキングの耐久性は材料だけでなく、施工状態や建物の立地条件によっても変わります。そのため、年数だけで判断するのではなく、実際の劣化状態を確認することが大切です。

補修すべきタイミングのサイン

コーキングの劣化は、見た目の変化や触ったときの状態から確認できる場合があります。以下のような症状が見られる場合は、コーキングの補修を検討するタイミングです。

・表面にひび割れが発生している
・弾力がなくなり、硬くなっている
・肉やせによって目地部分がへこんでいる
・外壁材との間にすき間や剥がれがある
・コーキングが切れて内部が見えている

コーキングの劣化は、初めは小さな変化でも、放置するとひび割れや剥離が進行し、防水性の低下につながります。

雨水の浸入を防ぎ、外壁を長く維持するためにも、劣化のサインに気付いた段階で状態を確認し、必要に応じて補修を行うことが大切です。

外壁塗装との同時施工がベスト

コーキング補修は、外壁塗装と同じタイミングで行うのがおすすめです。

外壁塗装とコーキング補修は、どちらも作業の際に足場の設置が必要になります。そのため、別々の時期に工事を行うと、その都度足場の費用がかかってしまいます。

外壁塗装と合わせてコーキング補修を行えば、足場を一度の設置で済ませることができ、住宅全体のメンテナンスを効率よく進められます。

ただし、コーキングの劣化が進んでいる場合は、外壁塗装の時期を待たずに補修が必要になることもあります。

「外壁塗装はまだ先だけれど、コーキングの劣化が気になる」という場合は、まず現在の状態を確認し、劣化状況に合わせて適切なタイミングでメンテナンスを行うことが大切です。

打ち替え工法 vs 打ち増し工法:どちらを選ぶべきか

コーキングの補修方法には、「打ち替え」と「打ち増し(増し打ち)」の2つの工法があります。

どちらもコーキングを補修する方法ですが、施工内容や耐久性が異なるため、建物の状態に合わせて適切な工法を選ぶことが大切です。

打ち替え工法(推奨)

打ち替え工法とは、既存のコーキングを撤去し、新しいコーキングを充填し直す補修方法です。

古いコーキングをカッターなどで取り除いた後、接着性を高めるためのプライマーを塗布し、新しいコーキング材を充填します。劣化したコーキングを新しく交換するため、防水性や柔軟性を回復しやすく、長期間にわたって性能を維持しやすいのが特徴です。

外壁の目地など、既存のコーキングを撤去できる箇所では、基本的に打ち替え工法が採用されます。耐久性にも優れているため、住宅を長く良い状態に保つための補修方法として広く採用されています。

【メリット】
・完全に新品の状態にリフレッシュできる
・防水性能が新築同様に回復できる
・耐久性が高く、長期間性能を維持しやすい
・高耐久タイプのコーキング材を選べば、さらに長寿命が期待できる

【デメリット】
・既存撤去の手間がかかるため費用が高め
・工期が長くなる

打ち増し工法(限定的に有効)

打ち増し工法とは、既存のコーキングを撤去せず、その上から新しいコーキングを重ねて充填する補修方法です。

既存のコーキングを残したまま施工するため、工期や費用を抑えられる場合がありますが、すべての箇所に適しているわけではありません。施工箇所や既存コーキングの劣化状況を確認したうえで、適切と判断される場合に採用される工法です。

【メリット】
・工期を比較的短くできる
・撤去作業が少ないため、打ち替え工法に比べ費用を抑えられる
・既存コーキングを撤去することで防水紙を傷めるおそれがある箇所では適している

【デメリット】
・既存の劣化したコーキングはそのままなので、根本解決にならない
・打ち替え工法と比べると耐久性は短くなる傾向がある
・劣化状況によっては十分な厚みを確保できず、本来の性能を発揮しにくいことがある

結論:基本は「打ち替え」を選ぶべき

コーキング補修では、外壁の目地など既存のコーキングを撤去できる箇所であれば、基本的に打ち替え工法が採用されます。劣化したコーキングを新しく交換することで、防水性や柔軟性、耐久性を回復しやすく、住宅を長く良い状態に保つことにつながります。

ただし、施工箇所やコーキングの状態によっては、打ち増し工法が適している場合もあります。例えば、次のようなケースでは、打ち増し工法が採用されることがあります。

サッシ・窓まわり:撤去時に防水紙を傷つけるリスクがあるため
ALCパネルの目地:目地が深く、十分な厚みを確保できる場合
劣化が初期段階:既存コーキングがまだ機能している場合

このように、「打ち替え」と「打ち増し」のどちらが良いかを一律に判断することはできません。建物の状態や施工箇所、コーキングの劣化状況を確認したうえで、それぞれの特徴を踏まえて適切な工法を選ぶことが大切です。

塗装とコーキングの順番:「先打ち」と「後打ち」

コーキング補修と外壁塗装を同時に行う場合、コーキングを先に施工するか、塗装後に施工するかによって、仕上がりや耐久性に違いが出ることがあります。

ここでは、コーキングを先に施工する「先打ち」と、塗装後に施工する「後打ち」の違いや、それぞれの特徴について解説します。

先打ち(コーキング → 塗装)

先打ちとは、コーキングを施工した後、その上から外壁塗装を行う方法です。コーキングの表面を塗膜で覆うことで、紫外線や雨風の影響を受けにくくなり、コーキングの保護につながるという点がメリットです。

ただし、使用するコーキング材と塗料の相性によっては、塗膜のひび割れや膨れなどの不具合が発生する可能性があります。そのため、先打ちを行う場合は、塗料との相性を考慮したコーキング材を選ぶことが大切です。

【メリット】
塗膜がコーキングを保護するため、劣化の進行を抑えやすい

【デメリット】
コーキング材と塗料の相性によっては、塗膜のひび割れなどが発生する場合がある

【適した材料】
可塑剤が含まれていないノンブリードタイプのコーキング材

後打ち(塗装 → コーキング)

後打ちとは、外壁塗装を行った後、その上からコーキングを施工する方法です。

塗装後にコーキングを施工することで、コーキング材に含まれる成分による塗膜への影響を抑えやすい点がメリットです。

ただし、コーキング表面が塗膜で覆われないため、紫外線や雨風の影響を直接受けることになります。そのため、耐候性に優れた高耐久タイプのコーキング材などが使用されます。

【メリット】
可塑剤などによる塗膜への影響を抑えやすい

【デメリット】
コーキングが紫外線や雨風の影響を直接受けるため、劣化が早く進む場合がある

【適した材料】
オートンイクシードなどの高耐久コーキング材

オート化学工業株式会社の「オートンイクシード」のような高耐久シーリング材は、後打ちで施工されるケースがあります。

先打ちで施工する場合は、コーキング材と塗料の相性を確認することが大切です。可塑剤を含むコーキング材では、経年によって成分が表面に染み出し、塗膜の変色やベタつきなどの不具合につながることがあります。このような現象は「ブリード現象」と呼ばれています。

コーキング補修と外壁塗装を同時に行う際は、使用する材料の特徴や施工箇所に応じて、適切な施工方法を選ぶことが大切です。

コーキング工事で失敗しないための業者選び

コーキング工事は、使用する材料や施工方法によって仕上がりや耐久性が大きく変わります。そのため、外壁塗装を依頼する際は、塗料だけでなくコーキング工事についても適切な提案や説明ができる業者を選ぶことが大切です。

ここでは、コーキング工事で失敗しないために確認しておきたい、業者選びのポイントを紹介します。

良い業者の特徴

信頼できる業者は、コーキングの役割や補修の必要性について、分かりやすく説明してくれます。また、建物の状態やコーキングの劣化状況を確認し、それぞれの状況に適した施工方法を提案してくれることも大切なポイントです。

外壁の目地では基本的に打ち替え工法を検討し、高耐久シーリング材などの選択肢や、塗料との相性、施工順序についても丁寧に説明してくれる業者であれば、安心して工事を任せやすいでしょう。

さらに、施工後も工事内容を確認できるよう工程写真を撮影していることや、コーキング工事が保証内容に含まれていることも、業者選びの際に確認しておきたいポイントです。

■確認しておきたいポイント
・コーキングの役割や重要性を丁寧に説明してくれる
・基本的に「打ち替え」を提案してくれる
・劣化状況に合わせた施工方法を提案してくれる
・高耐久シーリング材などの選択肢も提案してくれる
・塗料との相性や施工順序まで説明してくれる
・工程写真を撮影している
・コーキング工事も保証内容に含まれている

注意すべき業者の特徴

外壁塗装を依頼する際は、見積もりの内容や施工方法について、分かりやすく説明してくれる業者を選ぶことが大切です。

例えば、「打ち増しで十分です」と提案された場合は、なぜその工法を選ぶのか、建物の状態に適した施工方法なのかを確認しましょう。また、見積書には、使用するコーキング材の種類や施工方法が記載されているかも確認しておきたいポイントです。

さらに、外壁塗装の見積もりにコーキング工事が含まれているかどうかも確認しましょう。見積書には、コーキング工事の有無だけでなく、使用する材料や施工方法、施工範囲まで記載されているかを確認しておくと、工事内容を把握しやすくなります。

■確認しておきたいポイント
・打ち増し工法を提案する理由を説明してくれる
・コーキング材の種類や施工方法が見積書に記載されているか
・見積書にコーキング工事の有無や施工範囲が明記されているか
・工事内容について丁寧に説明してくれるか

特に、見積書にコーキング工事の内容が記載されているかどうかは、必ず確認しておきたいポイントです。コーキング工事が含まれていない場合や内容が不明確な場合は、施工範囲や費用について事前に確認し、納得したうえで契約することが大切です。

天羽塗装のコーキング工事へのこだわり

千葉県袖ケ浦市の天羽塗装では、外壁塗装の仕上がりを長く維持するためには、塗料だけでなくコーキング工事の品質も重要だと考えています。

外壁の目地やサッシまわりに施工されるコーキングは、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。そのため、どれだけ高耐久な塗料を使用しても、コーキングが早く劣化してしまうと、住宅全体のメンテナンス性に影響する可能性があります。

天羽塗装では、塗装工事の付帯作業としてではなく、住宅を長く守るための重要な工程としてコーキング工事に取り組んでいます。

私たちの基本方針

■外壁の目地では、基本的に打ち替え工法を検討
古いコーキングを撤去し、新しい材料へ交換することで、防水性や耐久性の回復を目指します。

■建物や塗料に合わせたコーキング材をご提案
高耐久塗料を使用する場合には、オートンイクシードなどの高耐久シーリング材も選択肢としてご案内し、塗料との耐久性のバランスを考慮します。

■塗料との相性や施工順序にも配慮
使用する材料の特徴を確認し、先打ち・後打ちなど施工方法を適切に選定します。

■コーキング工事も最長15年の保証対象
施工後も安心していただけるよう、保証内容を明確にしています。

■工程ごとの作業写真を撮影してご報告
施工中の状態を確認できるよう、作業工程を記録しています。

「外壁はきれいになったのに、数年後コーキングだけが先に劣化してしまった」このような状況を防ぐために、天羽塗装では塗料の性能だけでなく、コーキング材との組み合わせや施工方法まで含めたトータルなご提案を大切にしています。

まとめ

外壁塗装では、塗料の種類や色選びに注目しがちですが、住宅を長く守るためにはコーキングの状態も重要なポイントです。

コーキングは、外壁の目地や隙間を埋めるだけではなく、雨水の侵入を防ぎ、建物の動きによる負担を吸収することで、住宅の防水性を維持する役割を担っています。

一般的に耐用年数は5〜15年程度が目安とされており、ひび割れや剥がれなどの劣化を放置すると、防水性能の低下につながる可能性があります。そのため、外壁塗装を行う際は、塗装だけでなくコーキングの状態もあわせて確認することが大切です。

補修方法は施工箇所や劣化状況によって異なりますが、外壁の目地など既存コーキングを撤去できる箇所では、基本的に打ち替え工法が選ばれます。

また、高耐久塗料を使用する場合は、コーキング材も耐久性を考慮して選ぶことで、将来的なメンテナンスの負担軽減につながります。

千葉県袖ケ浦市の天羽塗装では、袖ケ浦市・木更津市・市原市・君津市・富津市・茂原市・千葉市エリアで、コーキング工事を含めた住まいのメンテナンスを承っています。

「コーキングのひび割れが気になる」
「サッシまわりの劣化が心配」
「外壁塗装と一緒にコーキングも見直したい」

このようなお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。創業20年以上の施工実績をもとに、代表自らが建物の状態を確認し、施工箇所や劣化状況に合わせた適切な工法や材料をご提案いたします。

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